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フィナステリドとデュタステリドの違いは?効果・副作用・どっちを選ぶか専門医監修で解説

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フィナステリドとデュタステリドの違いを専門医監修で比較。5α還元酵素のI型・II型への作用、効果の強さ、副作用、費用、切り替えの考え方まで、診療ガイドラインと添付文書にもとづき中立に解説します。

この記事の監修医 山本光宏 やまもと形成外科クリニック/日本形成外科専門医 形成外科 美容医療 プロフィールを見る
フィナステリドとデュタステリドの違いは?

この記事のポイント どちらもAGAの内服薬で、診療ガイドラインで推奨度A。DHTの生成を抑えて進行を抑える。最大の違いは「抑える酵素の範囲」。フィナはII型、デュタはI型・II型の両方を抑える。試験ではデュタがフィナより毛髪数の増加で優れた報告があるが、効果には個人差がある。どちらが向くかは医師と相談して決めるのが基本。本記事は公的情報をもとに専門医監修で作成。

はじめに|「結局どっちを選べばいい?」に答えます

AGA治療の内服薬を調べると、必ず出てくるのが「フィナステリド」と「デュタステリド」。「どちらが効くの?」「副作用は違うの?」「途中で切り替えてもいい?」と迷う方は多くいます。

この2つはどちらもAGA治療で使われる内服薬ですが、抑える酵素の範囲や承認された効能に違いがあります。この記事では、両者の違いを効果・副作用・選び方の観点から、診療ガイドラインや添付文書をもとに専門医監修で整理します[1]。まず先に、ひと目でわかる比較表から見ていきましょう。

AGA治療の全体像は →AGA治療とは?種類・効果・期間・費用/ 副作用は →AGA治療の副作用

フィナステリドとデュタステリドの違い【比較表】

まず全体像を表で確認します。どちらもDHT(脱毛に関わる男性ホルモン)の生成を抑える内服薬ですが、抑える酵素の範囲などに違いがあります[1]

項目フィナステリドデュタステリド
代表的な薬プロペシア などザガーロ など
抑える酵素II型 5α還元酵素I型・II型 の両方
承認された効能男性における男性型脱毛症の進行遅延男性における男性型脱毛症
推奨度(GL2017)A(行うよう強く勧める)A(行うよう強く勧める)
主な副作用性欲減退・ED など性機能関連フィナと同様の性機能関連
女性・小児使用不可(女性・妊娠/授乳中・小児は禁忌)使用不可(同左)
フィナステリドとデュタステリドが抑える5α還元酵素の違い
図:フィナステリドとデュタステリドの作用範囲の違い

違い1:抑える「5α還元酵素」の範囲

AGAは、男性ホルモンのテストステロンが5α還元酵素によってDHTに変わり、これが毛根に作用して起こります[1]。この5α還元酵素には、I型とII型の2種類があります。

フィナステリドはこのうち II型だけを抑える のに対し、デュタステリドは I型とII型の両方を抑えます。これが両者の作用の大きな違いです[2][3]。デュタステリドの方が、DHTを生み出す経路を広くカバーする働きを持ちます。

フィナとデュタが抑える酵素の違い
図:抑える5α還元酵素の違い

違い2:効果(毛髪の増加)

効果を直接比べた臨床試験があります。917名を対象にした試験では、24週時点の毛髪数で、デュタステリド0.5mgがフィナステリド1mgより優れた結果が報告されました[4]。ただし、これは平均的な傾向であり、効果の程度には個人差があります。フィナステリドでも多くの人に改善がみられることが報告されており、[1] 「デュタなら必ず効く」というものではありません。どちらが適するかは、AGAの進行状況や治療効果、副作用などを踏まえて医師と相談して決めます。

フィナとデュタの効果の違い
図:効果(毛髪の増加)の違い

違い3:副作用

副作用の種類は、どちらも性欲減退や勃起機能不全(ED)などの性機能に関するものが中心で、大きくは変わりません[2][3]。発現する頻度は試験により幅がありますが、たとえばフィナステリドの国内試験では性欲減退が約1.1%、EDが約0.7%と報告されています(いずれも添付文書に記載があります)[2]。気になる症状があれば医師に相談してください。

なお、フィナステリドについては、抑うつや自殺念慮への注意も国内外の当局が呼びかけています(日本2023年・EU2025年。いずれも因果関係は明らかでないとされます)。デュタステリドでは、自殺念慮との直接的な関連は確認されていませんが、同様の作用を持つ薬であることから注意が必要とされています。詳細は副作用の記事で解説しています。

副作用を詳しく知りたい方は →AGA治療の副作用とは?フィナステリド等のリスクと対処法

フィナとデュタの副作用の違い
図:副作用の違い

結局、どっちを選べばいい?

「どちらが優れているか」だけで決められるものではありません。効果が期待できる一方で、合うかどうかは体質や副作用の出方によっても変わります。一般的には、次のような考え方が参考になります。

  • まずは実績の長いフィナステリドから始める、という選択。
  • フィナステリドで効果が物足りないと感じた場合に、デュタステリドを検討する選択。
  • 最初からデュタステリドでの治療を希望する場合は、医師と相談のうえ選ぶ。

いずれの場合も、自己判断ではなく医師の診察を受けて決めることが基本です。価格や続けやすさも判断材料になります。

フィナとデュタどっちを選ぶか
図:どっちを選ぶかの考え方

併用・切り替えはできる?

2つを併用してもいい?

フィナステリドとデュタステリドは、どちらも同じ作用機序を持つ薬のため、通常は併用せず、どちらか一方を使います。併用については自己判断せず、必ず医師に相談してください。

フィナからデュタへ切り替えできる?

フィナステリドで効果が物足りない場合などに、医師の判断でデュタステリドへ切り替えることがあります。切り替えのタイミングや方法は、効果や副作用の出方を見ながら医師が判断します。自己判断で薬を変えたり、個人輸入で入手したりするのは避けてください。

フィナとデュタの併用・切り替え
図:併用・切り替えの考え方

よくある質問(FAQ)

フィナステリドとデュタステリドの違いについて、よく寄せられる質問にお答えします。

Q. フィナステリドとデュタステリド、どっちが効果が高い?

A. 一概にどちらが高いとは言えません。ある試験ではデュタステリドが毛髪数の増加で上回った報告がありますが、効果には個人差があります。どちらが向くかは医師と相談して決めましょう[4]

Q. 2つの一番の違いは?

A. 抑える酵素の範囲です。フィナステリドはII型のみ、デュタステリドはI型・II型の両方を抑えます[2][3]

Q. フィナからデュタに切り替えられる?

A. 医師の判断で切り替えることがあります。自己判断や個人輸入は避け、処方を受けた医師に相談してください[3]

Q. どちらも女性は使える?

A. いずれも女性(妊娠中または妊娠している可能性のある方を含む)・小児は使用できません(禁忌)[2][3]

Q. 併用してもいい?

A. 通常は併用せず一方を使います。自己判断せず医師に相談してください[3]

まとめ|違いを理解して、医師と選ぶ

最後に、この記事の要点を振り返ります。

  • どちらも推奨度Aの内服薬。違いは抑える酵素の範囲(フィナ=II型、デュタ=I型・II型)。
  • 比較試験ではデュタが優れた報告があるが、効果には個人差がある。
  • 副作用の種類は大きく変わらない。女性・妊娠中の方・小児は使用不可。
  • どちらを選ぶか・切り替えるかは、自己判断せず医師と相談して決める。

違いを正しく理解したうえで、自分に合った薬を医師と選ぶことが、納得して治療を続ける近道です。気になることがあれば、まずは医療機関に相談してみましょう。

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出典一覧

  1. 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」日皮会誌127(13):2763-2777, 2017. https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/AGA_GL2017.pdf
  2. プロペシア錠(フィナステリド)添付文書(KEGG医療用医薬品情報). https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00051088
  3. ザガーロカプセル(デュタステリド)添付文書(KEGG医療用医薬品情報). https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00065940
  4. Gubelin Harcha W, et al. A randomized, active- and placebo-controlled study of the efficacy and safety of different doses of dutasteride versus placebo and finasteride in men with AGA. J Am Acad Dermatol. 2014;70:489-498. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24411083/
この記事の監修医 山本光宏 やまもと形成外科クリニック/日本形成外科専門医

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の診断・治療・医薬品を推奨するものではありません。効果には個人差があり、症状や治療についての判断は必ず医師にご相談ください。

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